- 研究科?専攻
- 保健学専攻 修士課程
修了者メッセージ
研究の成果が社会に還元され、大きな達成感を得られた
赤尾 瑠琉
山梨県出身 女子栄養大学卒業
保健学専攻 修士課程 2024年修了
指導教員:新開?省二教授
株式会社ヘルスケアシステムズ
営業企画部
学部生時代は、「食を通じた心身のアンチエイジング」というテーマで卒業研究に取り組みました。ライフステージに応じたレシピを考案し、ウェブサイトで発信していましたが、対象者の食習慣の変化や心身への影響について、十分な効果検証ができないことにもどかしさを感じていました。そこで、高齢者保健や栄養疫学の専門性を高め、科学的根拠に基づいた正確な効果検証を行い、その知見を社会に還元したいと考え、大学院進学を決意しました。
?大学院では、地域在住高齢者に対しオンラインアプリと健康教室を組み合わせた栄養介入を行いました。栄養指導プログラムの開発?評価にも携わり、食事改善による健康効果を現場で検証しました。研究を進める中で、主体的に動かなければ成果は得られないことを実感しました。研究のプレッシャーもありましたが、それ以上に、自らデータを収集?分析し、得られた結果を基に健康課題の解決策を考えることに大きなやりがいを感じました。所属する研究室では、フィールドワークや学会発表など、現場で学ぶ機会に恵まれました。学会では専門分野の研究者から貴重なご意見をいただき、健康教室では対象者に直接アプローチすることで、理論と実践を結びつけながら学びを深めることができました。その結果、自分の研究が社会で活かされる未来を具体的にイメージできるようになり、大きな達成感を得ることができました。
?今後は、大学院で培った経験を活かし、広い視野を持ちながら未来を見据え、健康課題の解決に貢献していきたいと考えています。
養護教諭としての経験値が研究を通じて理論に基づいた確信へと変わった
瀧野 雅美
東京都出身 杏林大学卒業
保健学専攻 修士課程 2023年修了
指導教員:大沼 久美子教授
埼玉県教育局県立学校部
保健体育課 指導主事
埼玉県内の公立高校で15年間、養護教諭として勤務する中で、学校内の課題解決に際し中核的な役割を果たすために、関係各所と連携するスキルを身につけたいと考えていました。そんな中、女子栄養大学の現職教員派遣制度で1年間学ぶ機会を取得。その後、さらに学びを深めたいという気持ちが高まり、大学院進学を決意しました。
大学院では、養護教諭の連携?調整能力に関する研究―感染対策活動を通じてーというテーマを研究。学校の中で1?2名という存在の養護教諭は、保健活動の推進や子どもの健康課題解決のために先生方や専門家と連携し、学校全体が1つのチームとして機能する体制整備、活動の推進が必要です。「連携」という言葉には、様々な知識や技術、活動のことが含まれ、その一つひとつを解明することで養護教諭の最大限の力を引き出したいという思いで研究に取り組みました。
養護教諭として働きながら学べ、同じような立場の仲間がいる点が大学院の特徴です。机上の学びだけでない経験値が伴う研究は、より実践に近い成果を得られ、同じ養護教諭として働く仲間の視点や意見を吸収することで、実践で得た感覚を確信に変えることができました。